植物のおはなし VOL.2
  • COLUMN

南アフリカやオーストラリア、ニュージーランドなど南半球に自生する花々を、総称してネイティブフラワーやワイルドフラワーと呼びます。

気温変化や乾燥など過酷な環境を生き抜いてきた花々は、ある種独特な力強さを感じる美しさが魅力です。ネイティブフラワーのなかにも、格好の良いものや可憐なものなど様々な印象の花々があります。

ネイティブフラワーはその佇まいから、一輪でラフに活けるだけで様になります。お部屋にさりげなく飾るほか、ギフトとしてプレゼントするのもおすすめです。

また、ネイティブフラワーはかたちをきれいに保ったままドライフラワーにすることができます。フレッシュな花を楽しんだ後、直射日光の当たらない風通しの良い場所に逆さまに吊るして乾かせばお家でもつくることができますよ。

何種類か並べて吊るしてお部屋のディスプレイのようにして、ドライフラワーにする過程を楽しんでも素敵です。

プロテアは花びらのような総包が鱗状に重なり合う様子が見事です。なかでも格別大きな花をつけるキングプロテアは、王様の名にふさわしい堂々たる姿です。

南アフリカの厳しい昼夜の気温変化に耐えるための生命力の力強さを感じる植物です。

バンクシアもまた、その個性的な姿が魅力です。ブラシのようにふさふさした見た目の花はもちろん、鋸状や針状の葉がオーナメンタルで目を惹きます。

その繁殖方法もユニークで、山火事が起きた時に硬い殻のなかから種が弾き飛ぶという変わった仕組みを備えています。種をつけた実も存在感があるので、ドライのものをお部屋に飾ってもおもしろいアイテムになりますよ。

リュウカデンドロンはインパクトのある花部とすらりと伸びた茎が特徴です。

花自体は球形で目立たないのですが、花びらのように見える苞葉に様々な種類があります。黄や赤、紫に色づいたものや尖ったものなど色かたちが豊富で、様々な品種を集めても眺めていて飽きないです。

今回ご紹介したものは、切り花やドライでよく目にする代表的なものです。

世界にはまだまだ出会っていないたくさんの未知の植物があります。奥深いネイティブフラワーの世界に、是非足を踏み入れてみてくださいね。

writer:Mari Ohki