植物のおはなし VOL.25
  • COLUMN

本日は大晦日、もう年の瀬です。
年越しの準備ももうすっかり整っていることと思います。

お店ではここ数日、しめ縄などのお正月飾りや迎春用の生花や寄せ植え、苔玉が店頭を賑わせていました。
お飾りといえばマツが有名ですよね。
松竹梅のひとつの縁起木として知られるマツですが、どんなところが縁起が良いのしでしょうか。

マツは『永遠の命』の象徴とされ、花言葉にはいろいろなものがあります。
まずは「不老長寿」。こちらは常緑樹の松が厳しい寒さのなかでも一年中青々とした葉を茂らせる姿から、そして、マツの木の寿命の長さから由来しています。

年配の方にギフトとして贈るのにも最適です。

もうひとつの花言葉「勇敢」は、冬の間でも大きく成長するマツが力強く勇ましく見える様からついたといわれています。

また、一般的にとげとげしたものは風水上では厄除けの効果があるとされ、とがったマツの葉もその類になります。

マツの種類は様々で、一般的に有名なアカマツ、クロマツのほかゴヨウマツ、ダイオウマツ、蛇の目マツなどがあります。

ダイオウマツはふさふさとした長い葉が特徴です。そのまま和紙や水引などでくるみ、お飾りにもできます。
蛇の目マツは、斑入りの葉の様子が蛇を連想させるマツです。今年は巳年なのでぴったりの飾り物かもしれません。

マツはいろいろな仕立てもあります。

ねじり松は、幹を一本一本ワイヤーをかけて幹を曲げて仕立てた逸品で、盆栽で良く見られる姿です。
また、松ぼっくり盆栽は、松ぼっくりのかさの間から芽をだした小さな木々がかわいらしい盆栽です。

盆栽の入門として、マツを育ててみるのもおすすめですよ。

今年も平穏に過ごせたことに感謝しつつ、冬空に青々と美しく映えるマツの葉を眺めます。
どうぞみなさま、良いお年をお迎えください。

writer : Mari Ohki