植物のおはなし VOL.20
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エアープランツは中南米などに自生する植物で、自生地では木の枝や幹、岩などに絡みつき着生しています。チランジアとも呼ばれるハナアナナス属の植物で、700種以上ものさまざまな品種があると言われています。

エアープランツは根は着生用にある程度で、葉の表面にあるトリコームという細かな毛から空気中の水分を取り込みます。そのためお水やりの必要がないと思われがちですが、日本で育てる場合はやはり水やりが必要となります。

水やりは、基本的に霧吹きを使って全体を湿らせます。水をかなり切らせてしまった場合、ソーキングという水中に株全体を漬け込む方法もあります。
いずれにしても、重なった葉の間に水がたまったままにならないよう、水やり後は逆さまにして乾かしてあげましょう。また、ソーキングは冬場は株が冷えすぎてしまうので避けてあげましょう。

エアープランツの飾り方ですが、ワイヤーを細工したものに入れ吊り下げる方法、流木やコルクにテグスなどを使って着生させる方法、ガラスの入れ物などに入れて飾る方法などがあります。
ライフスタイルに合わせて飾り方を工夫してみてくださいね。

置き場所は、葉焼けの原因になる直射日光を避けた明るい窓際がおすすめです。風通しの良い所を好むので、気温が安定している季節は屋外の軒下や木陰などで育ててあげても元気に育ちます。

エアープランツは条件が合えば花も咲きます。普段の姿からは想像できない、思いのほか可憐な花が咲いた時の感動はひとしおですよ。
エアープランツは種類豊富で、何種も揃えて育ててみたくなってしまいます。是非コレクションして、葉色やかたち、花の違いを楽しんでみてくださいね。

writer:Mari Ohki