植物のおはなし VOL.16
  • COLUMN

暦のうえではもう春、芽吹きの季節です。
もう少しすれば、固く閉じていたつぼみもゆるやかにほころび、にぎやかに花々が咲き誇ります。

店頭でもこの時期になると一足早く、さまざまな切り花や花苗が入荷しています。
パープル・ピンク・イエロー・ホワイト……、優しい色合いが心地よさそうに風に揺られる様子は、着々と近づく春の訪れを教えてくれます。

そもそも、花というものはなぜこんなにカラフルなのでしょうか。
植物は花を咲かせ、種をつくることで子孫を増やし残します。種を確実に残すためには、昆虫たちに受粉をしてもらわないといけません。
花々は昆虫たちに気づいてもらえるように、豊かな色彩で自分たちの存在をアピールしているのです。

ちなみにミモザやチューリップ、アネモネなど、春は黄色い花が多い季節でもあります。
これは春早い時期に活動するハチやアブなどが黄色い花に良く反応するから、という一説もあるようです。

昆虫たちも花に魅かれますが、もちろん私たち人間も魅力を感じずにはいられません。
寒い冬を越え、待ちに待った暖かな春。
お部屋のベースに花を飾ったり、鉢に花苗を寄せ植えしたり、それぞれの花の楽しみ方で春を満喫してみてくださいね。